2010年10月29日

老人ホームとISO9001

現在、特別養護老人ホームでISO9001認証取得のコンサルティングをしている。サービス業のコンサルをさせていただくときはいつも感じることであるが、ISO9001はもともと製造業向けの規格がベースとなっているため、サービス業の方々は規格の解釈の時点で少し戸惑うところがあり、やや不利である。例えば、「製品の保存」という要求だが、老人ホームで働いている方がこの製品の保存の規格要求を読んでも一度ではピンとこない人がほとんどだろう。規格が要求する意図や実際の仕事に合わせて解説することで、徐々に理解していただけるようになる。通訳する人がいないと理解に苦しむところがある。そんな意味で不利である。

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しかし、そんな不利な状況であっても規格の意図を段々掴めるようになっていくと、この規格はよく出来ていると皆さん最後には感心されるので面白い。私もいろんな業種でコンサルタントをする度に感心させられている。品質マネジメントシステムは業種業態、その規模を問わず採用できるシステムとして考え作られている。世界中の頭の良い人たちが集まり時間をかけて一生懸命作ったのだろう。ISO9001の要求事項には世界中のお客さんの声がつまっている。


高齢者介護施設でのISO9001取得を考える

ISO9001、ISO14001の認証取得に関する当社のホームページISO支援ネット



以上、長谷川 順でした。

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2010年10月26日

初回審査に立合う

今年の春からISO9001のコンサルティングを開始した企業の初回審査(初回訪問)があり、立会いをしてきました。私は審査には出来る限り同席をしています。お客様である企業の方が安心していただけるということもありますし、審査を見るのは自分の勉強にもなります。ただし、審査の場ではコンサルタントは発言できないので黙って座っているだけです。どうしても審査員と企業側で解釈のずれが生じたりすると口出しをすることもありますが、基本的には控えています。控えているつもりです。

ISO9001を認証取得するためには、3つ審査ステップがあります。まず、
1つ目は、文書審査です。これは審査機関に文書を提出し、文書が規格要求事項を満たしているか否か審査されます。
2つ目は、今回、私が立会いをしてきた初回審査です。審査機関によっては初回訪問と呼んだりもしますが、これは本番である最終の審査を行うための事前確認の機会です。審査員が実際に企業に訪問し、ISOの運用状況を確認して、最終の審査を受けられる状態であるかどうかを判断します。また最終の審査プログラムを作成するために各部門の状況やレイアウトを確認する機会でもあります。
3つ目は、登録審査です。これは最後の本番の審査で、本審査と呼んだりもしますが、この登録審査の結果によって認証を取得できるか否かの判定が下されます。

初回審査の内容は本審査(登録審査)とほとんど変わりません。本審査に比べて時間が短いので、見られる内容が少ないだけで、ここでも不適合が見つかると、次回の本審査までに是正するよう指摘されます。
今回の初回審査でもいくつか軽微な指摘をいただき、本審査までに是正するよう求められましたが、本審査を受けられる状況にあるとの判断をいただき、滞りなく審査が終了しました。

ISO認証取得の審査においては、どの審査段階でも指摘が出されます。重大な不適合でない限り、それを是正することで審査をパスすることができます。最終の本審査(登録審査)においても、必ずと言っていいほど軽微な不適合が発見され指摘を受けます。しかし、それを是正処置し、是正したことを証明する資料を提出することで認証取得をすることができます。


審査において指摘を受けることは不名誉なことと認識している方もいらっしゃるようです。特に社長から認証取得を任された担当者の方など、指摘の有る無しが自分の評価と直結しているように考える場合があります。その考え方はやめましょう。社長も指摘の有る無しで担当者を評価するのはやめてください。審査における指摘は改善の機会です。自社のマネジメントシステムをプロの審査員が評価してくれるわけですから、1つでも2つでも改善のチャンスとして指摘をもらう方がお金をかけている意味でも審査前後で改善が起こることが望ましいです。

ただ、審査員の中には、個人的・主観的とも言える考えを判断基準にしたり、言葉じりを取上げたり、企業側の意図を理解しようとしないで指摘を出す方もいるので注意しましょう。そのような審査員の指摘は断固拒否したいものです。


ISOコンサルタントを探している企業様は当社Webサイトをご覧ください
ISO支援ネット

タグ:審査 ISO9001
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2010年10月19日

1分で読めるISO14001 要求事項

ある企業で環境の講習会の講師を務める予定がある。全体の時間の都合上、ISO14001規格の概要を解説するのは15分程度、1日でも2日でも話せる内容であるが、それを15分で出来る限り理解してもらおうと、参加者の理解を早めていただくために、条項ごとに一言解説をつけたインデックスを作成してみた。出来る限り短く解説しようとしたため、少し乱暴な説明もあるが、要点をまとめてみた。他の方にもご参考になればと思う。


環境マネジメントシステム要求事項
(要求事項は4章の4.1~4.6まで/EMS=環境マネジメントシステム)

4.1 一般要求事項
EMS(環境マネジメントシステム)を構築し、文書化や運用することで規格要求事項をみたすこと

4.2 環境方針
自社に適した環境方針を策定し(策定要件あり)、組織内に周知し、社外にも知らせることが出来るようにすること

4.3 計画(タイトルのみ)

4.3.1 環境側面
自社が直接または間接的に影響を及ぼす環境負荷を洗出し、影響が大きいものを特定すること

4.3.2 法的及びその他の要求事項
自社に関係する環境法規、その他要求事項を見に行けるようにし、要求事項を満たすために必要なことを認識できるようにすること

4.3.3 目的,目標及び実施計画
部門ごとなどに自社に適した環境目的、目標を設定し、達成のための手段、スケジュール、責任者を明確にすること

4.4 実施及び運用(タイトルのみ)

4.4.1 資源,役割,責任及び権限
EMSに必要な人、モノ、技術を揃える、EMS運用の責任と権限を文書化する、EMSの運用とレビューのために管理責任者を定めること

4.4.2 力量,教育訓練及び自覚
EMSに関係する必要な教育を明確にし、実施した場合は記録をとる、組織内で働く人にEMSに関する自覚をもたすこと

4.4.3 コミュニケーション
環境に関する内部及コミュニケーションを確立する、外部とのコミュニケーションは内容と処置を記録にとる、著しい環境側面について外部とコミュニケーションをとる場合はその方法を定めること

4.4.4 文書類
次の者を文書化すること、環境方針、環境目的・目標、適用範囲、環境マニュアルのようなもの、必要な記録

4.4.5 文書管理
EMSに関連する文書を管理する、その管理の手順を定めること

4.4.6 運用管理
EMS運用に必要な手順書を作成し、その中には運用基準を含める、購入品(サービス)に関わる重大な環境負荷がある場合は管理手順を明確にし、関係者に伝達要求すること

4.4.7 緊急事態への準備及び対応
緊急事態・事故の発生により環境影響が生じる場合は、その対応方法を手順化しておき、対応訓練をすること

4.5 点検(タイトルのみ)

4.5.1 監視及び測定
EMS運用状況に関係する方針、目標、法規など実行状況及び結果を監視測定すること、測定機器は必要な校正を実施し記録をとること

4.5.2 順守評価
環境法規制、その他要求事項について順守評価する手順を用意し実行すること

4.5.3 不適合並びに是正処置及び予防処置
是正処置・予防処置の手順を定め、実施の記録をとる、それには内容、原因、処置、有効性レビューを含めること

4.5.4 記録の管理
EMS運用と達成の証拠となる記録をとる、記録の保管・管理方法を定めること

4.5.5 内部監査
EMSの運用が要求事項に適合しているか、適切であるか定期的に内部監査を実施し、経営層に報告すること

4.6 マネジメントレビュー
EMSの運用状態・結果を定期的に評価する、定めた8つの項目に関する評価と処置決定を下すこと


この一言解説はあくまで概要を示したものです。要求事項の具体的な内容を知るにはISO14001の規格要求事項をご覧ください。




ISO14001の認証取得を検討されいる企業はISO支援ネットをご覧ください。



以上、長谷川 順でした。

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2010年10月18日

企業に鈍感力なんて必要ない

国土交通省より、経営事項審査の審査基準の改正について発表がありました(2010/10/15)。公共工事を受注する建設業の評価基準に変更が発生したようです。その中には、ISO9001、ISO14001の認証取得も評価項目として挙がっています。ISOの認証取得をしていることで評価が上がるようです。

私が現在、認証取得のコンサルティングをしている企業も、取引先との関係上、どうしても取得する必要が出てきたという会社が多いです。大手企業やISO取得企業との取引を継続するには、もうISOからは逃げられないと口を合わせて仰っています。大手企業側も取得を絶対要件とはしていないようですが、取引をしている中小企業側は、ISOを取得していないと近い将来、取引が出来なくなると敏感になっているようです。

でも敏感であることは非常に良いことだと思います。ここ数年で取引顧客の数が減っているという企業が実在しています。同様の企業は危険です。顧客が減ることを景気後退のせいにしている、当然それもあると思います。しかし、景気が後退するなかで、顧客の仕入先リストから自社が外されることが問題なのです。この問題に気づいていない鈍感な企業も多いようです。企業は常に評価されています。鈍感力なんて言っている場合じゃないです。

経営事項審査の審査基準の改正等について


ISOの取得を考えている方はこちらISO支援ネット


以上、長谷川 順でした。

posted by ISO支援ネット at 17:44| ISO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月15日

付加価値と顧客満足

今週は月曜が祝日であったが移動日、火〜水曜は千葉県のサービス会社を訪問、木曜は大阪の機械部品メーカーを訪問、全日程が朝8時または9時スタートの終日スケジュール、東京-大阪の移動もあり、あっという間に週末の金曜日になってしまった。今日は一日事務所に滞在予定。今週の整理と来週の準備をしなければならない。

今週訪問した2社はそれぞれ業種は違うものの、顧客満足に関して高い評価を得ている企業であった。サービス会社はリピート率が高く、部品メーカーは、顧客へのアンケートを見せていただいたが、各設問のほとんどが10点満点、稀に見る好成績のアンケート結果であった。2社とも共通するのは競合他社と価格競争をしていないこと。独自の付加価値を高め、顧客の満足度を高めている。まさに企業のあるべき姿である。

昨今、特に製造業・加工業ではデフレと短納期に苦しんでいる企業が多い。リーマンショック以前と比較して、生産ベースでは回復基調であっても、利益ベースでは全く追い付いていないという声を耳にする。
ノーベル化学賞を受賞した鈴木章氏がインタビューで「資源のない日本は技術という付加価値を高めていかないといけない」という趣旨の回答をされていた。
技術を高めている余裕がないという企業も多いだろう。しかし、あまり難しく考える必要はない。私が今週訪問した2社はアイディアと工夫を凝らすことで独自の付加価値を高めている企業であった。


千葉でISO内部監査員研修を開催しています


当社のホームページISO支援ネット


posted by ISO支援ネット at 11:23| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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