2012年04月13日

ISO9001の認証取得が広がった理由

ISO規格は数年に一度、規格内容の見直しが行われ改定がなされています。品質マネジメント規格であるISO9001であれば現在の最新版は2008年版です。2008年版への改定では新しい要求事項の追加はなく表現の変更に止まりましたが、その1つ前の2000年版の改定のときは全面改定がなされました。


当時の1994年版の規格は、大企業の中でも製造業を対象とした要求内容で中小企業やサービス業にとっては文書が膨大になったり、要求が重かったりと、とても運用しずらい評判の悪い規格でした。その内容を改めるため、2000年版では企業の規模や業種を問わず、どんな企業にも適用できる品質マネジメント規格として生まれ変わりました。要求事項をどのように満たすか、規格解釈の柔軟性と自由度が全面的に広がり、必ず文書化しないといけない手順も6つだけに減少しました。


2000年版の改定によって、事業内容や規模に適したシンプルな品質管理システムを構築し、負担なくISOの効果を得ることができるようになりました。しかしながら、今でも1994年版のような膨大な文書を揃えて四苦八苦しながら運用されている企業も多いという現実もあります。この辺は企業側がISO規格の意図をもっとよく理解する必要があります。


2000年版の改定を境にISO9001を取得する企業が一気に増えました。それはなぜか、ISOブームといった見方もされますが、正確には規格の自由度が増え取得しやすくなったことと、多くの企業が取引先であるお客様から「ISOを取得しているか」若しくは「これからISOを取得する予定があるのか」問いただされたことが要因です。

ISO9001規格の要求事項の1つに「仕入先や外注業者を評価しなさい」という項目があります。ISO9001は顧客満足と改善を目的とした規格なので、仕入先を評価しなさいという要求は、悪い商品やサービスを仕入れることは、結果としてお客様の不満足につながりますよ。という意味が込められています。

ISOを取得した企業は次々に仕入先の評価を行い、ほとんどの企業がその評価の中に「ISO9001を取得しているか」といったチェック項目を入れたのです。そのチェックを受けた仕入先企業はISOの必要性を感じ取得し、またその仕入先の仕入先もISOを取得するといったISOの輪が国内に一気に広がりました。これがISO9001の取得が広がった理由です。


ISO取得の広がりは当時の勢いからは落ち着きを見せていますが、つい数年前も大手企業がISO9001を取得していない仕入先との取引を継続しないことを打ち出したり、大震災やタイの洪水で供給不足に陥った企業が仕入先管理を見直しを強めています。また、近年は競争の激しいサービス業でのISO取得や未成熟な業態で品質管理を強めようとISOを取得する輪が今も広がりつつあります。
ラベル:ISO9001
posted by ISO支援ネット at 14:22 | TrackBack(0) | ISO9001 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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