2012年02月24日

ISO9001とISO14001どちらを先に取得する。ISOへの誤解

私はISO9001と14001の両方のコンサルティングをしていますが、企業の方からISOについて、次のような質問をされることがあります、「ISOを取得するなら9001(品質)と14001(環境)、どちらを先に取得するべきですか?」過去に何度か同じ質問をいただきました。企業の方で、いずれは両方を取得しようと考えておられる場合、どちらを先に取得するか悩まれるようです。

そんなとき私は決まって「ISO9001(品質)です」とお答えします。最近、少人数規模の企業もISO取得を検討されているようで、私は小規模企業こそISO9001を取得するべきだと思っています。ISO9001は品質マネジメントシステムという名称が付けられ、製品品質に関する国際規格であると思われがちですが、実際には、営業、設計、仕入、製造・出荷、サービス提供など、企業活動における一連のプロセスを管理するための規格です。営業から出荷までの工程を管理することで品質が向上・維持されるという意味の「品質」です。言い方を変えるとISO9001は経営に関する国際規格です。なので私は経営ツールとよく呼んでいます。

従って、小規模企業や組織の管理体制が整っていない企業こそISO9001のプロセス管理の考え方を導入すべきだと私は考えています。大企業のような各部門に管理者がしっかり配備され、管理体制が整っている組織はISO9001を取得しなくても良いのではと思ってしまいます。しかし、大企業も取引上、国際機関からのお墨付きをもらっておく必要があるのでISOを取得しているのでしょう。


品質と環境のどちらを先に取得するかという話に戻りますが、環境に関する取組みも大切ですが、自社の経営体制を整える事の方が優先順位が高いに決まっています。なので私の答えはISO9001です。
環境専門のISO審査員が、後に品質の審査も担当されるようになり、「14001より、まずは9001が重要だと分かった」と話されていたのに共感した覚えがあります。


私が過去にコンサルを担当した企業で、お客様との取引上や営業上、仕方なくISOを取得した企業が何社もあります。しかし、いずれの企業も取得して良かったと言われます。それは、営業的な話ではなく、組織の管理レベルが向上したことに満足されての言葉です。


なので、小規模企業こそISO9001を取得するべきだと思っていますが、ISOを取得することは、大企業並みの管理体制を導入することと誤解されている方が多く、「自社のレベルではISOはまだ無理」と思い込んでおられる方もいらっしゃいます。ISO9001は管理体制を構築するための規格なので、管理レベルを向上させる必要がある企業こそ取得するべき規格です。

ISO9001を取得するということは、大企業並みの雁字搦めの管理体制を導入することではなく、自社の仕事のやり方を確立し、ルール化することです。自分たちでルールを構築し、ルール通りに運用し、徐々に管理の質を高めていくことの出来る規格です。





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2011年11月01日

管理責任者とマネジメントレビューの方法

昨日、大阪の会社でISO9001のマネジメントレビューのサポートをしてきました。

お伺いした会社は従業員約20名の製造業。この会社は社長がトップマネジメントと品質管理責任者を兼務されています。品質管理責任者というのは、ISO規格が配置を要求している「マネジメントシステムの運営責任者」のことです。管理責任者が運営責任をもち、マネジメントシステムの運営の経過や結果を社長に報告する立場の人です。

私は大企業も小規模企業もお邪魔をする機会がありますが、特に少人数の企業では社長が管理責任者を兼務されているところは少なくありません。社長が管理責任者を兼務されている会社は、いずれも、まずは社長である自分が管理責任者を担当して、数年したら次の方に引き継ごうというお考えをもっているケースが多いです。


管理責任者は社長と別の立場の人が担当すべきであるとのお考えをする人もあるようですが、私は社長が管理責任者を兼務されるということは非常に良いことだと思っています。それはISOの取得及び運用については、リーダーの存在が非常に大きいからです。取得までの構築期間や取得後の運営期間において旗振り役の存在が必須です。特にISO9001では経営要素を多く含んでいる規格なので、社長が先頭に立って運営していくことは極自然で、後ろを付いて行く従業員の方々も社長が先頭に立っていれば、ISOが会社に必要なことであるとの認識をしやすいようです。


サポートしてきたマネジメントレビューですが、今回はその管理責任者を兼務されている社長と私の2人で実施してきました。私はサポート役のオブザーバー的存在なので、実質、社長が管理責任者の役を兼ねながら1人でマネジメントレビューを実施したことになります。


マネジメントレビューは色んなやり方・方法があります。今回のように社長と管理責任者だけで行う方法や、会議体で複数の人が集まって行う方法、書類のやり取りだけで実施する方法もあり、どのような方法を採用するかは企業の自由です。どのやり方が良いというのではなく、自社に合ったやり方を採用するのがベストです。


今週は別の会社でマネジメントレビューに立合う予定です。その会社では社員が全員出席してマネジメントレビューを行う予定です。また機会があればこのブログなどでもその様子を紹介したいと思います。
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2011年08月31日

マネジメントレビューに立ち会いました

先日、ISO9001認証取得のコンサルティングをさせていただいた会社に久しぶりにお邪魔して、マネジメントレビューに立ち会わせていただいた。製造業であるこの会社では、品質管理責任者がマネジメントレビューのインプット情報を1人でまとめられ、そのレポートを社長と向き合って報告し、社長がそれに対する指示やコメントをつけてアウトプットを出していくというやり方をされている。このマネジメントレビューを上期と下期の年2回実施されている。

品質管理責任者がまとめているインプット情報については、事前にマネジメントレビューのフォームに記載され、社長の手元に渡り、社長も事前に目を通されていたようだ。社長のお話では、インプット情報については、定例のミーティングやその都度の報告などでほとんど把握されているとのこと。私はその社長の言葉を聞いて、今のやり方ではマネジメントレビュー自体に意味を感じられず形骸化しているなら、いろんな方法があることを提案しようかとも思ったのですが、社長は、このマネジメントレビューを繰返し行っていることで、品質管理責任者の情報をまとめる力量や、文章力が格段に向上したと話され、ある意味満足気でした。

この会社は品質管理責任者も含めて若い方が多く、若さ溢れる会社ではあるが、それ故、社長は社員の方々の成長については、経営と結び付けて非常に関心が高いようでした。

確かにISOを運用すると社員の方々の文章力は向上する。私もこれまで多くの会社で実感しています。これはISO運用の副産物かもしれません。
それより、その社長のお話をお聞きし、コストカットや無駄排除と言って意味を感じなければ何でも取除いてしまったり、悪いことばかりを取上げて批判してしまいがちな社会ですが、一見無駄のようなものでも、そこに意味を見出すという視点や姿勢も大切にしなければと感じさせられる機会でした。
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2011年03月16日

タイヨウデンシさんからのご感想

ISOのコンサルティングをさせていただいたお客様から感想をいただき、ホームページにアップしました。
今回のお客様は姫路市にあるタイヨウデンシさんです。自動車部品やデジタル家電製品等のレーザー加工、塗装、印刷、組立をされている会社です。
当社はISO14001のコンサルティングをさせていただいたのをきっかけに、既に取得されていたISO9001のシンプル化、ISO9001とISO14001の統合マネジメントシステムの構築をお手伝いさせていただきました。

タイヨウデンシさんは、取引されている企業様の品質ニーズに応えるため、社員の方が治具の開発や改善活動、合理化を主体的に行っています。聞けば、お客様の要求に応えるため、また自分たちの仕事を楽にするために自然と根付いた習慣のようです。現場は性別や国籍を問わず様々な方が働いているオープンな職場環境なのも特徴です。

タイヨウデンシさんから頂戴したご感想

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2010年12月17日

ISO管理責任者の決め方と役割

ISOの管理責任者を誰にするべきか?これまでISOコンサルティングをする中で、スムーズに決定する企業もあれば、誰にしようか迷われる企業も多くあった。
ISOの管理責任者とは、マネジメントシステムの運用責任者である。システムの運用を指揮し、運用状況をトップマネジメントである経営者に報告する責任がある。管理責任者の選出はトップマネジメントの役割で、管理責任者は組織の管理層の中から選出しなければならない。

「管理責任者=会社のナンバー2の人」、というイメージをもたれる人も多く、あの人(ナンバー2)を差し置いて、誰々を管理責任者にするのはマズイという組織事情に配慮する場面にも遭遇することもあった。組織の事情もいろいろあると思うが、管理責任者はマネジメントシステムの中心にいる人を選出するのがベストである。従って、管理責任者を選ぶポイントとして次の要件を全て満たしている人が良いと思う。
1.何かしらの役職が付いている人(規格要求)
2.一般従業員と接点のある人3.社内に指示を出せる人
4.会社全体を見渡せる人

私がこれまでにコンサルをさせていただいた企業では、認証を取得するまでは社長が管理責任者を兼務するというケースは珍しくない。コンサルタントの立場からみれば、社長が管理責任者になっていただくのは大変有難い。社長が先頭に立ってシステム運用をすることは、トップマネジメントの役割を重要視している規格的にも現実的にも理想的である。


当社のホームページISO支援ネット


以上、長谷川 順でした。
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